サトイモ属Colocasia)は、サトイモ科に属する属。 所属種はおおよそ20種、熱帯および亜熱帯アジアに広く分布する。 その中でもタロイモ (Colocasia esculenta) は農業、園芸分野で多くの栽培品種が作出されている。

特徴

常緑性の 多年草で、種類によっては草本植物としては大きく成長し、 乳濁液を含む。 多くの種は地下茎、極一部の種は匍匐茎をもち、通常は短い"茎"の頂部に葉と花序をつける。 葉は葉柄をもち、20 - 150cmになる。

葉と花序が同時に存在し雌雄同株。 花序はサトイモ科に共通する肉穂花序で、仏炎苞に包まれた花序がある。花序の配置は基部より雌花、仮雄蕊、雄花の順である。 果実には複数の種子が形成される。

食草とするチョウ

サトイモ属を食草とするチョウ目にはヒゲナガコウモリガ属(Palpifer)のPalpifer murinusやシロテンコウモリなどがある。

系統分類と分布

サトイモ属はハインリッヒ・ヴィルヘルム・ショットがシュテファン・エンドリヒャーと共に1832年に記したMeletemata Botanicaのp. 18で命名された。異名はColocasia Schott およびLeucocasia Schott.である。 

サトイモ属は熱帯亜熱帯アジアに広く分布する。

サトイモ属には11種または20種 が属する:

  • Colocasia affinis Schott (異名:Colocasia bicolor C.L.Long & L.M.Cao): ヒマラヤ山脈からバングラデシュ北部、インド北東部、ミャンマー北部、ネパールから雲南省南部にかけて分布
  • ヤマサトイモ(Colocasia antiquorum Schott、異名: Colocasia esculenta var. antiquorum (Schott) F.T.Hubbard & Rehder, Colocasia fontanesii Schott, Colocasia gaoligongensis H.Li & C.L.Long, Colocasia gongii C.L.Long & H.Li, Colocasia lihengiae C.L.Long & K.M.Liu, Colocasia tonoimo Nakai): アッサム州からミャンマー北部、タイ北部、ラオス北部および雲南省南部にかけて分布
  • Colocasia boyceana Gogoi & Borah:2013年に命名されたアルナーチャル・プラデーシュ州で発見された種
  • Colocasia dibangensis Gogoi & Borah:2013年に命名されたアルナーチャル・プラデーシュ州で発見された種
  • サトイモ (Colocasia esculenta (L.) Schott; 異名:Colocasia antiquorum var. esculenta Engl. Colocasia formosana Hayata, Colocasia konishii Hayata): スリランカからインド一帯とヒマラヤにかけて分布.
  • Colocasia fallax Schott (異名: Colocasia heterochroma H.Li & Z.X.Wei, Colocasia tibetensis J.T.Yin, Colocasia yunnanensis C.L.Long & X.Z.Cai): ヒマラヤからバングラデシュ北部、インド北部、ブータン、ネパールとタイ及びチベット南東部から雲南省にかけて分布.
  • Colocasia fontanesii Schott: アッサムから雲南省及びインドシナ北部にかけて分布.
  • Colocasia hassanii H.Ara -バングラデシュに分布
  • Colocasia lihengiae C.L.Long & K.M.Liu, アルナーチャル・プラデーシュ州から雲南省にかけて分布
  • Colocasia mannii Hook. f.: アッサムとニコバル諸島に分布.
  • Colocasia menglaensis J.T.Yin, H.Li & Z.F.Xu: 2004に分類された種でラオス、ミャンマー北部、タイ北部と雲南省の勐臘県にかけて分布.
  • Colocasia oresbia A.Hay: バングラデシュ及びサバ州に分布.

利用

サトイモ(Colocasia esculenta、海外ではタロイモに含まれる)は食用栽培品種として7000年以上栽培されているとされている。 主に澱粉を多く含む球茎を収穫し、馬鈴薯の様な調理法で食される。 多くのミネラル、ビタミンA、B、Cが含まれる葉や葉柄も地域、品種によっては食用とされる。

参考文献

  • Li Heng, P. C. Boyce: Colocasia, S. 22–23 - textgleich online wie gedrucktes Werk, In: Wu Zheng-yi, Peter H. Raven, Deyuan Hong (Hrsg.): Flora of China. Volume 23: Acoraceae through Cyperaceae, Science Press und Missouri Botanical Garden Press, Beijing und St. Louis, 2010. ISBN 978-1-930723-99-3 (Abschnitte Beschreibung und Systematik)

脚注

関連項目

  • 芋茎

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、サトイモ属に関するカテゴリがあります。
  • ウィキスピーシーズには、サトイモ属に関する情報があります。
  • Calocasiaの品種 - 国際サトイモ科協会
  • タロイモ - ドイツ植民地百科事典 1920年

親に子に孫もいる!サトイモは野菜界一の大家族 !? SASHALOG(サシャログ)

サトイモ科

サトイモ科

fab サトイモ

サトイモ