『愚かなり、わが恋』(These Foolish Things)は、イングランドのロック・ミュージシャンのブライアン・フェリーが、ロキシー・ミュージックに在籍していた1973年に発表した初のソロ・アルバムである。
解説
経緯
録音は1973年6月にロンドンのAIRスタジオで行なわれた。プロデューサーはフェリー、ジョン・ポーター、ジョン・パンター。フェリー(ヴォーカル、ピアノ)、ポーター(ギター、ベース)の他、ロキシー・ミュージックのポール・トンプソン(ドラムス)とエディ・ジョブソン(キーボード、バイオリン)、デヴィッド・スキナー(ピアノ)らが演奏に参加した。
内容
フェリーはそれまでに発表されたロキシー・ミュージックの2作のアルバムを自作で埋め尽くしたが、対照的に初のソロ・アルバムを全てカバーで構成した。収録曲にはスタンダードの「愚かなり、我が恋」(1935年)からローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」(1968年)まで、幅広い領域に渡る楽曲が取り上げられた。
同年9月、ボブ・ディランの「はげしい雨が降る」がシングル発表され、10月に全英シングルチャートで最高位10位を記録した。本作はイギリスでは10月に発表され、全英アルバムチャートの最高位5位を記録してチャートに42週間留まった。
翌1974年、彼は7月に次作『アナザー・タイム、アナザー・プレイス (いつかどこかで)』を発表した後、12月にニューカッスル、バーミンガム、ロンドンで初のソロ・コンサートを開いた。本作からは「悪魔を憐れむ歌」「わすれたいのに」「ベイビー・アイ・ドント・ケア」「ドント・ウォーリー・ベイビー」「トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」「ユー・ウォント・シー・ミー」「はげしい雨が降る」「愚かなり、我が恋」を披露した。さらに彼は、「はげしい雨が降る」をロキシー・ミュージックの1975年のツアーや1977年のソロ・ツアーでも取り上げた。
収録曲
- LP
- CD
参加メンバー
- Bryan Ferry – Voices & Occasional Piano
- John Porter – Guitars & Bass
- Paul Thompson – Drums
- Eddie Jobson – Violin, Keyboards & Synthesizer
- David Skinner – Piano
- Roger Ball – Alto & Baritone Saxes, Horn arrangements
- Malcolm Duncan – Tenor Sax
- Henry Lowther – Trumpet
- Phil Manzanera – Guitar Solo (CD #10)
- John Punter – Additional Drums (CD #7, #8)
- Ruan O'Lochlainn – Alto Solo (CD #11)
- Robbie Montgomery – Backing Vocals (CD #1, #8)
- Jessie Davis – Backing Vocals (CD #1, #8)
- The Angelettes – Backing Vocals (CD #2–7, #9–13)
- Cover Design – Nicholas De Ville
- Photography – Karl Stoecker
- Clothes & Make-up – Anthony Price
- Hair – by Smile
- Engineers – John Punter & Steve Nye
- Assistant – Andy Arthurs
- Majordomo – Christian Wainwright
- Produced by – Bryan Ferry, John Porter & John Punter
脚注
注釈
出典
引用文献
- Buckley, David (2004). The Thrill of It All: The Story of Bryan Ferry & Roxy Music. London: Andre Deutsch. ISBN 0-233-05113-9
- Thompson, Dave (2022). Roxy Music in the 1970s. London: Sonic Bond Publishing. ISBN 978-1-78952-180-1
![愚かなり、わが恋[CD] ブライアン・フェリー UNIVERSAL MUSIC JAPAN](https://content-jp.umgi.net/products/to/tocp-53300_jza_extralarge.jpg?12052017115040)



