『マイケル・ブレッカー』(Michael Brecker)は、アメリカ合衆国のジャズ・サクソフォーン奏者、マイケル・ブレッカーが1987年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
ブレッカーは1982年、クラウス・オガーマンと連名のアルバム『シティスケイプ』を発表しているが、単独名義でのリーダー・アルバムは本作が初となる。ただし、ブレッカーは既にキャリアの長いミュージシャンで、ドリームス、ブレッカー・ブラザーズ、ステップス・アヘッドといったバンドでの活動に加え、スタジオ・ミュージシャンとしても多忙だったため、リーダー・デビュー前にして300枚以上のアルバムに参加してきた。ブレッカーは本作の音楽性について「ステップス・アヘッドは私のエレクトリック色の領域を担っていた。そして私は今回、より自由度の高い環境でアコースティック色の強い演奏をするという、自分にとってより重要な方向性に回帰すべき時だと感じた」とコメントしている。
オリジナルLPおよびカセットは6曲入りだが、同時期に発売されたCDには「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」がボーナス・トラックとして追加された。
反響・評価
母国アメリカでは、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートにおいて自身唯一の1位獲得を果たした。
本作は第30回グラミー賞において、最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされた。スコット・ヤナウはオールミュージックにおいて満点の5点を付け「全体的にはストレート・アヘッドな音楽性だが、決してありがちな内容ではなく、参加ミュージシャン達に挑戦を強いるトリッキーな楽曲が並び、ブレッカーは終始好調で、幅広い才能を見せている」と評している。
トラック・リスト
パーソネル
- マイケル・ブレッカー – テナー・サクソフォーン、EWI
- パット・メセニー - ギター
- ケニー・カークランド - キーボード
- チャーリー・ヘイデン - ダブル・ベース
- ジャック・ディジョネット - ドラムス
- ロビー・キルゴア - シンセサイザー・プログラミング
脚注
外部リンク
- マイケル・ブレッカー - Discogs (発売一覧)




